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2025.09.10 09:00

冷めたコーヒー

 さて、時間は人それぞれ、物それぞれ、空間それぞれ、という点はそうかもしれない、相対性理論を是とする以上は仕方ない。時間の共通通貨である単一スピードの共通の宇宙時間はあきらめるのが自然の流れかもしれない。時間のテンポ、スピードは異なれど、ヒト、モノ、空間場所それぞれかもしれないが、しかし過去現在未来というふうに流れるという意味の時間、は皆に共通しているのではないだろうか。
 そこで鉄板であるそのような時間の矢の確信は、どうしてわれわれ人間は鉄板に直観するのだろうか。カルロは熱、すなわち温度といい、朝永振一郎さんも著書の中の「鏡の中の物理学」でそのようなことを言っています。つまり熱いコーヒーを眺めていたら自然と冷めてゆくその様子を見て時間の矢を直観するものだと言っています。飛び跳ねるボールのバウンドが徐々に小さくなって最後には止まってしまう様子、つまりバウンド直下の地面に摩擦熱でボールの運動エネルギーが奪われてゆく様子に、時間の矢を感じるんだと言われています。過去現在未来という時間の矢の正体は熱移動だと言っています。しかもこれだけだと言っておられるんです。

 どうでしょうか?。
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